2011年6月27日月曜日

植林は温暖化を止めれられない?


興味深い記事発見したので、載せますね。


国連(UN)の京都議定書(Kyoto Protocol)では、温暖化対策として植林が推奨されているが、耕作地や耕作限界地を森に変えても今世紀中の温暖化防止には全くと言っていいほど貢献しないという論文が19日、英科学誌「ネイチャージオサイエンス(Nature Geoscience)」電子版に発表された。

 カナダ・ビクトリア大(University of Victoria)のビベク・ アロラ(Vivek Arora)氏とカナダのセント・フランシス・ザビエル大(St. Francis Xavier University)のアルバロ・モンテネグロ(Alvaro Montenegro)氏は、2011年から2060年までの50年間に行われる植林について5つのシナリオを想定し、モデリングした。この時、地球の平均気温が2100年までに1850年に比べて3度程度上昇したと仮定して陸、海、大気への影響をシミュレーションしたカナダ独自の研究「CanESM1」を活用した。

■今世紀中の気温低下にほぼ効果なし

 その結果、地球上の耕作地すべてに植林しても、2081~2100年の間に平均気温はわずか0.45度しか下がらないことが分かった。耕作地の半分に植林した場合の気温低下は0.25度程度だった。いずれのシナリオも、もちろん、食料確保の観点からは非現実的だ。耕作地の半分に植林する場合、人類の食を満たすために単位面積当たりの収量を少なくとも倍増させる必要がある。

 残りの3つのシナリオについては、温暖化防止において、熱帯地方の植林が温帯地域や高緯度地帯の植林より3倍も効率的であることが分かった。

■成熟にかかる時間がネック

 植林が温暖化防止に貢献しない理由としては、森林の成熟には数十年程度かかること、二酸化炭素(CO2)が大気中に数世紀にわたり残存できる分子であることなどが挙げられる。

 また、森が温室効果ガスを吸収する一方で、耕作地よりも色が濃い分、耕作地より余計に太陽熱を吸収していることも理由として考えられる。

 以上の結果から、植林計画においては熱帯地方の植林を重点的に行う一方で、世界の温室効果ガス排出の10~20%を占める森林伐採を食い止める努力がなされるべきだと論文は述べている。
(AFP通信より)


キリバス共和国ボランティア時代にやったマングローブ植林
当時の記事はここをクリック




植林をして、どんくらいやれば、どんくらい温室効果ガスを抑えられるんだろう?て素朴な疑問は、ずっとあったんですけども、調べてませんでした。 
普通に考えても、相当な植林が必要なんだろうな。。。っては思ってましたが、想像よりもはるかに厳しい研究結果を目の当たりにした感じです。


ここでなるほどって思ったのは、食料確保の面とのバランスも重要なんだなってことでした。人口はついに70億突破しましたが、その分の食料を作るにはもちろん相当な規模の耕作地が必要なわけで、そこを全部植林しても今世紀中の大規模な気温の変化は見込めないっつー話しです。 


よく言われるけど、環境問題についての研究結果ってかなり確実性が低いから、どれを信じていいかぶっちゃけ誰にも分からない。。。みたいなとこもあるので、この結果も鵜呑みにしすぎるのもどうかと思いますが、一つの知識として皆さんの頭に入れておいたらいいと思います。



たくや

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